稲室さん、ありがとうございました!とてもステキな文章ですね。
「笑ったり、ひるねしたりするのは、とてもいいことだよ -ともだちは海のにおいー 」
作 工藤 直子 絵 長 新太
この本も、とても読みたくなりました。
実は私、稲室さんの文章を読みながら、何度もうるっとしてしまったのです。
というのは、かなり昔ですが、こんな詩を書いたことがあるからです。
突然ですが、紹介させてください。
あれから20年、私はまだ虹を追い続けています。
そろそろ虹を探す途中で、どこかで行き倒れになる心配をしなければならないトシになりましたが。
虹をさがして
ぼくの小さなおいっこは、
ある日、雨上がりの空にかかる、七色の橋に狂喜して、
ひとり三輪車に乗って、はるばる虹をつかまえに行った
ああ、それは本当に、二階から手を伸ばせばすぐ届きそうに見えた!
だけど決して届かないことを誰もが知っている。
家族はみんな、微笑み、呆れ、心配しながら、
その冒険の一部始終をやさしく見守っていた。
だけどぼくだけは笑えない。
大人になった今も虹を追い続けているから。
届くことのないあこがれだと知りながら。
それでも目に見え、手に触れる神秘を、
何とか言葉にしようと、甲斐のない努力を続ける。
詩人は誰もが、虹をさがしている。
生涯をかけて、 あの地平に向かって旅を続けている。